死神姫・5


「こんなところで人が寝てる。。。」
「うっわ!すっごい美人…こんなに綺麗な人初めて見る!」
「俺より目立とうとするのは許せねぇ!」
「…というか、誰も戸締りしなかったのか?」

(ん…うるさい…な…)

耳元でヒソヒソと話声がします。
死神姫は周囲で騒ぎたてられて、ぼんやりと目を覚ましました。
どうやら、ひっくり返った時にしたたか頭をぶつけて、気を失っていたようです。
じんじんと痛む後頭部にそっと手をやろうと身じろぎすると、周囲に群がっていた人々(?)がぱっと数メートル離れていきました。

大人、というには若干小さく、子供、というには少し大きいようです。
どの子も外見は10歳以上なので、どう見ても世間一般の、死神姫が知る"子供"という定義に当てはまらないサイズです。

死神姫は小人を驚かせないようにゆっくりと起き上がると、とりあえず目の前にいたツインテールの女の子(?)に声を掛けました。

「俺はキッド。お前達は、誰だ?」

少し低めの、落ち着いた死神姫の甘い声に、ツインテールの女の子が少し頬を染めて答えました。

「アタシたちは、この森に住む小人!
木を切ったり炭を焼いたりして生活してるの。そういうあなたは何故ここに?」

その質問に、死神姫は端的に説明しました。
城をのっとられて、魔女に命を狙われている、と。
そして今夜一晩の宿の提供をお願いできないか、と続けました。

小人達は快く死神姫を受け入れてくれました。
小人は全員で5人。
死神姫は名前を覚えるまで、髪型で覚えることにしました。
ツインテール、ポニーテール、白とんがり、二本角、ドレッディー。心の中で、名前と髪型を一致させるよう、一生懸命頑張りました。