勝負の行方


「珍しいな。」
「んぁ?」

死武専の食堂で声を掛けられた。
っておい!マイ・スウィ〜ト・エンジェル・キッドじゃねぇかよ!!
表情には出さないように、でもちょっとビックリしていたら、なんとキッドは俺の隣の椅子を引いて腰掛けた。

えぇっ!隣に座んの?!
ちょっとまて、俺、この前のコマ体育だったんだけど。
シャワー浴びたけど汗臭くねーよなっ?大丈夫だよな?!

「いつも、コーヒーを飲んでいるだろう?
コーヒー以外を飲んでいるところ、見るのは珍しいな、と思ってな。」

隣に座って俺が手にしているプラスチックのカップを指差す。
確かに、今俺が飲んでいるのはマンゴージュースだ。
つーか…俺がいつもコーヒーしか飲んでないって何で知ってんだ?
もしかしてキッドも俺に興味津々☆ってやつか?
両想いっ?! あーちょっと待て俺。落ち着け。
クールに。クールに!

「まぁ、たまには。」

あぁ!俺のバカっ!もうちょっと色気のある返事は出来ねーのかよ。
クールっつーか素っ気無さ過ぎるだろ!せっかくキッドから話しかけてくれたのにっっ。

実は、キッドが編入してきた日、俺はキッドに恋をした。
けど出会いがなかなか強烈だったせいか(しかもキッドは編入してから早々に学校を休んだ。俺のせい。)、
なんだか未だにちょっとだけ関係がギクシャクしている。
というか、俺が、平常心でキッドと会話が出来ない。
だって、キッド可愛すぎる。。。

今だって俺の事、じっと熱い視線で見ているキッド。
あぁ止めてくれ。俺の心臓が…理性が…!

「マンゴージュース?」

小首をかしげながら聞いてくるキッド。
お前、ギザかわゆすな。俺の理性はあと3秒ももたねーぞ。

「飲んだことねーの?」

何とか平静を装いながら、キッドに渡してみる。
素直に受け取って、ストローに吸い付くキッド。

ぎゃわーーーーーっ!!俺ってなんて大胆なっ!
おいおい間接キスだろこれ。えっ良いの?良いんですか、キッドさん!!
俺このストロー持って帰るよ?!
ちょっと俺暴走!暴走!
落ち着け!落ち着くんだソウル!!
Calm down,Soul!!!

「…甘い…。でも、美味しいな。」

俺の心の葛藤などとはお構いなしに、にっこり微笑むキッド。
それを見た俺、K.O.
考える前にがばっとキッドを抱きしめてしまった。

「ぅわっ?!急にどうした、ソウル?!」
「…うるせぇ…ちょっと…ゴミが…背中に…」
「背中にっ?!」

嗚呼…チクショウ…編入してきた日から俺、キッドに負けっぱなし。