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デスルーム。普段、死神様が居るお部屋。
つい最近、父・死神の後を継ぐ形で、キッドが死神となった。
デスサイズには、もちろんトンプソン姉妹を指名して、いつも傍らにおいている。
死神になったとは言え、まだまだ現役。
魔女退治や悪人の魂狩りなど、精力的に外に出ていたりもするのだ。

そんな中、本日何度目かの死神コール。
キッドは半ばうんざりしながら鏡を見つめる。
出たくない、というのが本音だ。
相手は9割9分9厘、分かっている。
と、言うかここ暫く、その相手からの通信ばかりで、「死神様とコンタクトが取れない!」と苦情が来ているほどだ。

「おいキッド、早く出てやれよ。」
「そうだよキッドくん。それに、もしかしたら、今度は本当に死神コールかもしれないし。」

リズとパティにせかされて、キッドは溜息を吐きつつ、鏡に向かった。

「…なんだ?」
『よぉキッド!元気か?』
「つい、5分ほど前にも同じことを聞かれた気がするのは、俺の気のせいか?」
『5分でも、離れていれば気になるだろ?』
「…今度はなんの用だ?」
『用が無いなら、コールしちゃいけないのかよ…』
「当然だ。切るぞ。」

キッドの、怒りを抑えた努めて冷静な事務的な対応に、鏡越しの相手は焦ったように言葉を繋いだ。

『用が無い訳じゃない。』
「なんだ。手短に話せ。」
『キッド、愛してr…』

キッドは通信を切った。
姉妹がニヤニヤと笑いながらこちらに視線を寄越している。
キッドは溜息が止まらない。
死神コールの番号を変えてしまおうか、とも思うが、そうなれば死武専全体を巻き込んだ大事になってしまう。

ふぅ、と。
今度は諦観の溜息を吐いて、リズを手招きした。

「なんだよ、キッド?」
「…手に入れてきて欲しいものがある。」

その日キッドは死神の職務が終わったあと、2台のケータイを持ってソウルの元を訪れた。
死神コールは業務のみ、個人的な用事はケータイにするように指示をして。
ソウル専用のキッドコールを与えてしまったことを、当の本人が後悔するのは、帰宅後すぐだったという。