臭いソウル


例えば、実は死武専の図書館によく出没するとか
なんだかんだ言いながら、もしもの時にはシンメトリーなんか眼中にないとか、
そのくせ綺麗好きでちょっとしたシャツのシワも気にしてる、とか、
自分が傷つくことよりも仲間が傷つくことを何よりも嫌っていることとか、
気がついたら本当に些細なことまで知っていた。
それに、ちょっとしたことも気になる。

好きな色は?食べ物は?
趣味…はまぁなんとなく分かるが。

キッドのことなら何でも知りたい。

こんな自分、ちっともCOOLじゃないし、女々しいとも思う。
今までここまで何かに執着することもなかった。
けど止まらない。

いつも逃げて逃げて、自分の都合の良い逃げ道を作って生きてきた。
そんな俺の、ココロのどんまんなかに気がついたら居座ってた。
キッドの真っ直ぐな生き方に惹かれた。

いつか誰かのものになるのなら、今、自分のものにしたい。
だからもう逃げない。
今までの生き方はもう選ばない。

俺が選ぶのはデス・ザ・キッド。
だから、お前も俺を望んで選んでくれ。

この季節のこの時間、ちょうど陽だまりになる図書館の一席。
座って本を読むキッドに静かに歩みよって、活字を追うために伏せられたまぶたが上げられるのを待つ。
俺を捕らえて放さない黄金の双眸が、ゆっくりと俺の姿を映し出すまであと少し。